「行政ムラの掟」と法治〜宿泊施設の法規を中心に〜

平成30(2018)年6月15日に、新旅館業法と住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行し、特区民泊と出揃いました。行政機関(主に厚労省・保健所)の法令解釈・通知・要領・指導などの運用「行政ムラの掟」と法律・政省令・条例・規則の「法の支配、法律による行政」への想いを綴るブログ。東京都中野区で、行政書士おかべを営む。

民泊の苦情とタバコと条例

仕事柄、保健所の職員と話す機会が多いです。

その中で、民泊の苦情で上がるのが、「タバコ」の話。

周辺住民から、よく通報もあるようです。

 

そこで、ちょっと考えてみることに。

お話を聞くと、宿泊施設のベランダ、共用部分、周辺などで、

外国人が喫煙をしていることが多く、その苦情が保健所へ行く。

民泊の事業者さんに聞いても、やはりタバコは困っているという話を聞きます。

部屋に注意書きなどを置いても、なかなか遵守されないとのこと。

 

それでは、豊島区の条例を見てみましょう。

「豊島区路上喫煙及びポイ捨て防止に関する条例」で、路上喫煙及びポイ捨てを禁止しています。

www.city.toshima.lg.jp

 

渋谷区です。

「きれいなまち渋谷をみんなでつくる条例」で、禁止しています。

こちらは、ポイ捨てで、2万円以下の罰金です。

www.city.shibuya.tokyo.jp

 

3つは、新宿区です。

「新宿区空き缶等の散乱及び路上喫煙による被害の防止に関する条例」です。

こちらも、ポイ捨てで、2万円以下の罰金です。

www.city.shinjuku.lg.jp

 

民泊で多い苦情は、別な条例で規制があります。

民泊の届出、住宅宿泊事業法に基づく住宅宿泊事業者の届出の有無に限らず、

地方自治体の路上喫煙や清掃に関する条例で規制が行われているわけです。

そのため、法益として目指すのは、民泊規制というより、別な条例で規制されている路上喫煙やポイ捨てなどの条例を、適正に運用することではないでしょうか?

どのような目的を、どのような手段で実現するか?

それらをきちんと考えないと、書類とそれを確認する行政職員と事業者の手間だけを増やし何も問題は解決されない。

そのような事態に陥ると思います。

今回の民泊の法律、住宅宿泊事業法がそのよき事例になると思います。

守り保護すべき法益と立法事実は何か?

そのための手段は適正か?

よく考える必要があると思います。