「行政ムラの掟」と法治〜宿泊施設の法規を中心に〜

平成30(2018)年6月15日に、新旅館業法と住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行し、特区民泊と出揃いました。行政機関(主に厚労省・保健所)の法令解釈・通知・要領・指導などの運用「行政ムラの掟」と法律・政省令・条例・規則の「法の支配、法律による行政」への想いを綴るブログ。東京都中野区で、行政書士おかべを営む。

行政機関独自の添付書類は、窓口行政指導でフォーマットへの追記がある

住宅宿泊事業法の届出住宅の届出を行う際、かなりの書類が必要になる。

その中で、いわゆる「安全措置チェックリスト」がある。

 

今回は、東京都豊島区と東京都渋谷区を例にとります。

いずれも、条例等により届出の際に、必要な書類でです。

 

大本のフォーマットは、国土交通省が、

 民泊の安全措置の手引き

~住宅宿泊事業法における民泊の適正な事業実施のために~

平成29年12月26日(平成30年3月29日改訂)

国土交通省住宅局建築指導課

出している手引きにあります。

 

こちらは、だいぶ簡略化されています。

これをもとに、自治体がアレンジしています。

 

その中で、まずは「非常用照明」の箇所。 

・全部設置

・一部設置、一部未設置(「平成12年建設省告示第1411号」に該当し設置不要)

・未設置(「平成12年建設省告示第1411号」に該当し設置不要)

この3つが、届出住宅で考えられるが、それをきちんと記載するフォーマットにはなっていない。

 

また、未設置で「「平成12年建設省告示第1411号」に該当し設置不要」に該当する場合、

その中の「どれ」に該当し、未設置なのか窓口で追記を求められる。

この「どれ」が、先ほどの国土交通省「民泊の安全措置の手引き」の説明上のa~cを記載させることが多い。しかし、このa〜cは、手引き上、説明のための分け方です。

「平成12年建設省告示第1411号」は、第一イ・ロ、第二イ・ロで分かれています。

さらに、第二は、「又は」で二つに分かれます。

書き分けるなら、①第一イ、②第一ロ、③第二又は前でイ、④第二又は前でロ、⑤第二又は後でイ、⑥第二又は後でロの6パターンがあると思う。

 

そこで、豊島区の安全措置チェックリストを見ると、A4の1枚で、非常用照明のチェック欄は、設置されているとの項目しかない。

渋谷区の安全措置チェックリストは、A4の6枚で、非常用照明のチェック欄は豊島区より詳細だが、全部と一部の書き分けはできない。

豊島区も渋谷区も未設置で「平成12年建設省告示第1411号」のいずれに該当するかの記載はない。

窓口でそのいずれに該当するか追記を求める行政指導をするなら、

はじめからフォーマットにそれを記載しておけばいいだろう。

その方が、お互いの手間が省けるし、効率的だと思う。

 

この辺りに日本の行政機関の面倒くささとわかりずらさが潜んでいると思う。